目次
はじめに
今回は博多系のとんこつラーメンを作ってみようと思う。
博多系といっても、レシピは多様化しているはずだが、ここは奇をてらわないとんこつスープのラーメンを目指してみたい。
今回は材料から、いわゆる「(とんこつ)ライト系(とんこつ臭が抑えられたタイプのスープ)」のラーメンに仕上がった。
スープの材料(約3人前)
・げんこつ 2本(ハーフカット×4)
・背ガラ 1kgくらい(大きければ折る)
・にんにくスライス 4分の1~半玉(丸1個の4分の1~半個分。好みによって加減) 皮を向いて底の硬い部分は切って取り除く。
・しょうがスライス 1ミリ幅程度のスライス(大きさは直径数センチ程度)×4枚前後(こちらも好みによって加減)
・長ネギの青い部分(2本分)
・玉ねぎスライス 大2個分(入れなくても良い)
・にんじんスライス 1本分(入れなくても良い)
・リンゴ 半個~1個まるごと(入れなくても良い)
・浄水 6リットル以上(本煮込みに必要な分のみ表示。蒸発しすぎたら、その都度継ぎ足す)
玉ねぎ、にんじん、リンゴは入れなくても良い(自分は入れた)。
入れるとライト系になり、万人受けしやすくなると思う。
本格的すぎる博多ラーメンを目指す場合は、入れないほうが良いかもしれない(代わりにガラを増やす、などで対応できそうだ)。
ガラ類(血抜き後のもの)
スープの作り方1(血抜き、アク抜き)
げんこつ、背ガラをきれいな水数リットル(鍋)の中に入れ(凍ったままでも良い)、一晩程度漬け込んで血抜きをする。
できれば水は何回か取り替える(余裕がなければ、この工程はスキップしても良い)。
背ガラだが、半分に折るのは小柄な男性の管理人にはそれなりに大変な作業だった。
先が尖っている部分などもけっこうあり、素手では怪我(ケガ)の元だろう。
必ず、作業用の手袋や、ハンマーなどを利用(ないし併用・へいよう)すべきだと思った。
また、背ガラの「すじ(白い糸状の部分)」は臭みの原因となるので、しっかりと取り除く。
解凍されたげんこつ、背ガラを沸騰したお湯(できれば硬水)で下茹で(中~強火くらい)する。ここは非常に重要な工程なので忘れないように!
30分前後下茹でし、アクが出てきたらその都度取り除く。アクが出てこなくなったらOK。
この程度でげんこつの旨味は流れ切ったりはしないので、気にせず煮込もう(茹でよう)。
ざるなどでお湯を濾(こ)し、げんこつや背ガラの汚れはしっかりと取り除いて、再び鍋に入れる(鍋も洗ったほうがいい)。
スープの作り方(本煮込み)
スープの材料を全て、浄水の中に入れて煮込んでいく。
沸騰させて中火前後で8時間煮込む。
放置工程だが、あまりに置いておくと底が焦げたり、水気がなくなりすぎてまた焦げたり、最悪火事の原因にもなりうるので、自己責任でお願いしたい(自分は5分~10分に1度は確認する。けっこう忙(せわ)しない)。
煮込む際に蓋はしないほうが良いとされる(臭みを飛ばすため)。
煮込み始め画像

リンゴがでかすぎて入らない!(笑)
リンゴはこのあと、4分の1カットにした(種や芯の部分は取り除いた)。
また、煮込み4時間くらいにスープの味見をしたらスープが甘くなりすぎている気がしたので全て取り除いた(これより小さいリンゴの半個分でも良かったかな……。ちょっと調子に乗りすぎた)。
醤油ダレ(かえし、カネシ)
とんこつラーメンは塩ダレでも良いのだが、白さを消さない(黒くしない)程度に薄口醤油でタレを作りたいと思う。
いろいろ方法があるが、スープがしっかりとした味わいなので、シンプルさをタレには求めたい。
材料は以下。
・薄口醤油(上質なもの) 200cc
・乾燥昆布 15~20グラム程度(表面が気になる場合は、固く絞った清潔なふきんやペーパータオルなどで軽くふく。流水では洗わない)
作り方は以下。
小鍋に薄口醤油と昆布を入れ、火にかける。沸騰直前で引き上げ、昆布を取り出す(もったいないが捨てる)。
これだけである。
シンプルすぎるので、2回目以降はかつお節や干ししいたけを入れても良いかもしれない。
煮干しはシンプルなとんこつラーメンとは別な気がするので今回のラーメンには入れたくはない。
お好きなように(魔)改造・改良してほしい。
醤油ダレとスープの配合は、醤油ダレが大さじ1強、スープが300ccくらいになる。
チャーシューの作り方1(漬け込み前の茹で方など)
豚バラ肉ブロック約500グラムを使用する。
他の部位でも良いが、個人的には博多系には豚バラである。お好みで変更してももちろん問題ない。
チャーシュー用の肉は下焼き、下茹をせずに、煮込んで5時間目くらいのラーメンスープの中にそのまま投入、放り込んで1時間半ほど煮てとろとろにする。
(ちなみに今回に関しては前回のチャーシューが余っていたので、それを使った。)
チャーシューの漬けダレ
全体(特にスープ)のバランスを考え、タレは濃すぎない(薄い)くらいでも良いかもしれない。
水で薄めるわけにもいかない気がするので(職人的な考えが邪魔をするわけだ)、結局普通の漬けダレになりそうだが。
ブロックをお好みの漬けダレに漬け込み、たまにひっくり返したりして数時間(最低1時間)で完成である。
気づいたが、漬け込み時間を短めにすれば薄味で済むかもしれない。
漬け込み時間を30分~1時間程度にすれば問題ないかもだ(検証中)。
麺
今回は博多ラーメン用の細麺(ストレート麺タイプ)を使用したかったが、地元の大型スーパーにも売っていなかったので、その中で一番細い麺を使用する。
製麺もしたいが家族が以下略。

トッピングなど
・チャーシュー
・煮玉子
・きくらげ
・紅生姜
・小ねぎ
・のり
・メンマ
・白ごま
個人的には煮玉子やメンマはそこまで相性が良くないか、などと思っている(でも、お好みで入れれば良いと思う)。
完成画像

紅生姜の入れ忘れに気がつく。
というか発想になくて、食べながら気がついた。
味の感想など
見た目だが、予想よりはスープが白くならなかった(というか茶色)。
もう少し煮込み時間を長くすれば、ゼラチン質が乳化(?)して真っ白になるのかもしれない。
ゼラチンということなら、豚足を入れても良さそうである。
獣臭さは全く無いので、そこは救いか。
味は真(まこと)にクリーミーで、醤油ダレとのバランスを整えたため、塩っ辛さはない。
全体的に統制のとれたとんこつラーメンというか、まあ8時間かけた甲斐はあるな、と思えるくらいには美味しかった。
今後の課題としては、とんこつスープを白くしたい。
醤油ダレと合わせる前から茶色くなっていたので、原因を探りたい。
豚足を入れていないからだろうか……。
実践と、その手の本を買って調べてみようとも思う。
ごちそうさまでした。